コラム

フラダンスの起源は?発祥の地はハワイ?

世界一美しい踊りと言われている、フラダンス。ゆったりとした曲に合わせた、優雅な振り付けのダンスというイメージをお持ちの方も多いでしょう。
一方で、ポリネシアン調のエキゾチックな音楽に合わせて、激しい腰つきのダンスを思い浮かべるという方もいらっしゃるでしょう。
日本では、子供から高齢者まで幅広い年代に親しまれているフラダンスですが、「フラダンスを始めてみようかしら?」と思われているならば、ぜひフラダンスに関する知識も身に付けてみてはいかがでしょうか?
そこで今回は、「フラダンスの起源」や「フラダンスの発祥の地」などについて、ご紹介します。これからフラダンスを始める方はもちろん、既にレッスン中の皆さんもぜひ参考にしてみてください。

世界一美しい踊り「フラダンス」とは?

フラダンスは、ハワイに伝わる神聖な神々の踊りです。
「フラ」とは、ハワイの言葉で「Hula」となり、ハワイアンダンスを意味しています。つまり、フラという2文字だけで「踊り」という意味を持ちあわせているのです。ですから、私達が「フラダンス」と呼んでいる踊りは、ダンスダンスとなってしまうのです。ちょっと面白いですよね。正式な名称で呼ぶのなら「フラ」となります。
フラダンスを鑑賞したことがある方は、気が付いたかもしれませんが、フラダンスは非常に繰り返しの多い踊りで、歌詞ありきの振付になっています。これは、フラダンスの起源や発祥に、深い関係があると言われています。

フラダンスの起源には諸説ある

フラダンスの起源は、古代ハワイ時代と言われています。あくまでも起源や発祥については、諸説ありますので、絶対にこれが正しいとは言い切れません。
こちらでは、言い伝えられている3つの説をまとめてみました。

その1:伝説による説①

フラダンス発祥の地は、モロカイ島ではないかというのが、有力説の1つです。モロカイ島は太平洋のハワイ諸島にある、火山島です。あくまでも伝説上の話になりますが、ラカという女神がモロカイ島の聖地カアナにフラダンスを誕生させたというのです。この言い伝えが今でも語り継がれていることから、モロカイ島では毎年、フラダンスの誕生を祝うお祭りが開催されています。

フラダンスの起源には諸説ある

その2:伝説による説②

フラダンスはハワイが発祥であるイメージを抱いている方も多いですが、一般的にはカヒキという地域ではないかと言われています。伝説上の話ですが、カヒキからやってきたラアという人物が、ハワイにカーエケ・エケという竹の楽器やパフドラムの原型であるパフ・ヘイアウを持ち込み、カヒキに戻る前にフラダンスを広めて廻ったのが起源ではないかというのです。この伝説が正しければ、フラダンスの発祥の地はカヒキ(おそらくタヒチ)ということになりますが、定かではありません。

その3:民族学的な角度から考えられる説

伝説から考えたフラダンスの発祥地と、民俗学的な角度から考えられた起源や発祥地は違います。フラダンスの起源は、インドからマレー半島、さらにはインドネシアを経て、太平洋を横断しながら、島から島へと伝えられているうちに様式が変化して、後のハワイ島までたどり着いたのではないかという説です。

どうして起源や発祥の地がハッキリとしないのか?それは、記録が残されていないとしか言いようがありません。ハワイの古代時代には、文字が存在していないので、正確な情報を得ることができないのです。

フラダンスは神々に捧げる神聖な踊り

ハワイ王国の第7代国王であるデイヴィッド・カラカウア王は、「フラは心の言葉であり、ハワイアンの鼓動である」と表現しています。私達は言葉や文字などで、相手に自分の言いたいことを伝えていますが、フラは文字が無い時代のコミュニケーションツールでした。言葉では伝えきれない神々への感情、どうしようもない気持ち、後世に伝えたい気持ちをフラに込めて、表現していたのです。ですから、本来フラダンスという踊りは、自分が満足するために踊るのではなく、海・大地・空・花などの自然に感謝して、それを守る神々に想いを捧げる踊りなのです。
日本にもフラダンスが浸透している現在、全国各地にフラダンス教室がありますし、文化センターでもフラダンスのクラスを気軽に受講できます。華やかで女性らしいダンスであり、ストレス解消とダイエット効果が期待されることから、フラダンスを始める女性も増えています。けれども、フラダンスに関わる以上は、神々に対する神聖な踊りであるということを、決して忘れてはなりません。

今回は、フラダンスの起源や発祥の地についてのお話しでしたが、フラダンスにはまだまだ語り尽くせないエピソードなどがあります。
フラダンスは言葉ありきの踊りであり、1つ1つの振り付けが、自然の神々に感謝するものです。古来の人々にとっては、フラダンスが大事なコミュニケーションツールとなっていたのですね。
現代では、ダイエットやストレス解消など、美容と健康に期待できる効果が大きい、フラダンス。踊り手になるのなら、フラダンスそのものについても学ぶことをおすすめします。

タヒチアンダンスの起源や歴史

「タヒチアンダンス」と聞くと、どのようなイメージが頭の中に広がりますか?激しいダンスでフラダンスとは違った民族的な踊り、さらに男性が踊っているなど、人それぞれ抱くイメージは異なるでしょう。
フラダンスと同様に、最近はタヒチアンダンスも注目されていて、習うことができるフラダンス教室も少しずつ増えてきました。そこで今回は「タヒチアンダンス」がテーマです。
タヒチアンダンスの起源や歴史を、ひも解いてみましょう。

タヒチアンダンスとは?フラダンスとの違いは?

タヒチアンダンスとフラダンスは、ダンスの分類としては同じです。分類が同じというのは、同じ文化から派生した踊りだということです。
ご存知の通り、フラダンスはスローテンポの曲に合わせて、指先から足の先まで気を遣いながら、腰をゆっくりと動かすダンスです。
一方でタヒチアンダンスは、ドラムやパーカッションの力強い野性的な音に合わせて、激しく体を動かしていくエネルギッシュなダンスです。
激しい腰つきや機敏な動きなど、上級者テクニックが必要となるので、誰でも気軽にできるフラダンスとは、ちょっとニュアンスが違いますね。

タヒチアンダンスも2種類ある

フラダンスと同様に、タヒチアンダンスも2種類あります。
1つ目は、Otea(オテア)という踊りです。とても情熱的なダンスで、テンポの早い伝統打楽器の演奏に合わせて、とても大胆な動きをするダンスと言えるでしょう。
華やかで可愛らしい衣装のフラダンスとは違って、野性味あふれる衣装が特徴です。
2つ目は、手の動きに焦点を当てた、Aparima(アパリマ)というダンスです。
こちらはウクレレやギターの音楽に合わせて、しなやかな動きで歌詞を表現するダンスとなっています。こちらは、パレオや花の冠などオテアと比べたら、可愛らしい衣装です。
タヒチアンダンス初心者には、こちらをおすすめします。
上記の2つのタヒチアンダンスの振り付けは、フラダンスとも通ずるところがあるので、やはりもとは同じであることが伺えますね。
タヒチアンダンスも2種類ある

タヒチアンダンスの起源を知りたい

タヒチアンダンスをするにあたって、起源や歴史を知っておくのは、とても意味があります。
タヒチアンダンスの起源を調べてみると、やはりポリネシア人たちが関係していました。
ポリネシア人の歴史とタヒチアンダンスの歴史は、切っても離せない関係にあるのです。
歴史をずっとさかのぼってみると、ポリネシア人はサモアやトンガに移住をして、ポリネシア文化の礎を築き上げました。
しかしながら、ポリネシア人たちは、そこに留まることはありませんでした。
太平洋をカヌーで渡る旅に出て、タヒチにたどり着いたのです。タヒチアンダンスはポリネシア人たちが、自然の神々への祈りや仲間たちと楽しむために踊っていたのが、起源となります。神々への祈りを表現した踊りであることは、フラダンスとも共通していますね。

タヒチアンダンスの歴史はフラダンスよりも長い

フラダンスやタヒチアンダンスの歴史や起源については、いくつか諸説があります。
文字が存在しない時代に生まれた踊りなので、実際に当時の様子はハッキリしていないのです。
しかしながら、歴史や起源にまつわる伝説や言い伝え、研究による見解は、たくさんあります。根拠は定かではありませんが、有力な説をお話していきますね。
先ほどお伝えしましたが、タヒチアンダンスはポリネシア人によって、生み出された踊りです。実は、フラダンスの起源にタヒチアンダンスが深く関係していると言われているのです。
なぜなら、太平洋を渡ってさまざまな島を巡っていたポリネシアン人たちが、タヒチ島を離れて、ハワイ諸島へとたどり着いたからです。
全員ではありませんが、ハワイ諸島に移り住んだポリネシアン人が、ポリネシアンの文化やダンスを伝えて、それが独自の変化を遂げてフラダンスへと発展したという説が有力です。
もちろん諸説ありますが、フラダンスにタヒチアンダンスが関係しているのは、間違いないようです。歴史や起源をひも解くのは面白いですよね。
「もしかしたら、こうだったのかもしれない」と想像するのも、楽しいものです。
タヒチアンダンスの歴史や起源を知れば、もっと身近に感じられるはずです。

タヒチアンダンスは究極のダイエット法!?

フラダンスもタヒチアンダンスも、インナーマッスルを使うので、基礎代謝がアップして、ダイエット効果が期待できます。
「フラダンスとタヒチアンダンスなら、どちらがダイエットに向いている?」という質問をされたのなら、体力や筋肉をストイックに使うのは、タヒチアンダンスと言えるでしょう。
フラダンスはゆっくりとした動きが特徴ですが、ひとつひとつのポーズを丁寧に意識的に行っていくので、見た目以上に運動強度が高いです。
じわじわと、汗をかいていくスポーツだと言えるでしょう。しかし、タヒチアンダンスは運動の種類としては、全くの別物です。
激しい腰つき、大胆な振り付けを通して、腹筋・背筋・太ももの筋肉など色んな部位を使うので、運動量はすさまじいです。特に、下っ腹やウェスト周りが気になる人には、最適な運動と言えるでしょう。

タヒチアンダンスとフラダンスは全く別のダンスに思えますが、実は共通点のあるダンスでしたね。踊ることと、起源や歴史を知っておくのは全く別物にも思えますが、興味を深めていくのはとても大切です。
先人がどのような想いで踊りを後世に伝えてきたのか、タヒチアンダンスはどのような意味を持った踊りなのかを想像しながら、踊ってみてはいかがでしょうか。

タヒチアンダンスは究極のダイエット法!?

タヒチアンダンスとフラダンスの違い

「タヒチアンダンス」と「フラダンス」は、どちらも人気が高まっている踊りです。「趣味として始める人」、「ダイエット目的で始める人」、「仲間に誘われて始める人」など、ダンスを始めるきっかけは人それぞれです。
どちらも人気の踊りであり、一種のスポーツですから、自分にはどちらが合っているのだろうと気になる方も多いでしょう。
そこで今回は、さまざまな角度からタヒチアンダンスとフラダンスという2つの踊りを、徹底比較していきます。知名度・踊り・ダイエット効果の面から、比べてみましょう。

【知名度編】タヒチアンダンスとフラダンスの違い

最初に、踊りそのものの「知名度」を比較してみましょう。
松雪泰子さんが先生役として、見事な踊りを披露した映画「フラガール」。これが大きな1つのきっかけとなり、フラダンスは日本中にブームを起こしました。
もともと日本に広まって、一般の人にも習い事として広まっていましたが、子供から高齢者までフラダンスを親しみやすい踊りにしたのは、フラガールという映画の影響が非常に大きいです。
一方でタヒチアンダンスは、正直に申し上げてフラダンスに比べれば、まだまだ知名度は高くありません。しかしながら、激しい踊り、ポリネシアン調の音楽など、大まかなイメージができる人は少なくありません。知名度は、そこそこあると表現しても良いでしょう。
【知名度編】タヒチアンダンスとフラダンスの違い

【踊り編】タヒチアンダンスとフラダンスの違い

タヒチアンダンスとフラダンスの最も大きな違いは、踊りの内容です。起源は同じですが、踊りを見て受ける印象は全く違います。
細かな振り付けは重なる点もありますので、2つの踊りをじっくり見比べてみると楽しいでしょう。ちなみに、タヒチアンダンスもフラダンスも、大きく分けて2種類の踊りがあります。ここで、まとめてご紹介していきますね。

フラダンス

フラダンスには「アウアナ」と「カヒコ」の2つの踊りがあります。メジャーなのは、フラダンス教室で教えているような、穏やかな曲に合わせて踊る「アウアナ」です。穏やかで優雅な曲に合わせて、手を波のように動かして、空・大地・海など自然の神々への祈りをささげています。とても女性らしい動きをするので、習い事として非常に人気があります。2つ目は、古典フラの「カヒコ」です。力強い太鼓の音と同じように、激しく力強い踊りになります。

タヒチアンダンス

タヒチアンダンスも、大きく分けて2つの踊りがあります。1つ目は、ポリネシアンの文化が色濃く出ている、Otea(オテア)という踊りです。打楽器を使用して演奏するもので、ドラムのリズムに合わせて激しく腰を動かしていきます。2つ目は、手の動きを中心に歌詞を表現していく踊りで、打楽器ではなくウクレレの演奏になります。

タヒチアンダンスは、フラダンスの原型になった踊りです。やはり親しみやすいのは、現代風にアレンジされた「アウアナ」となりますので、フラ初心者にはおすすめです。
しかし、タヒチアンダンスも歴史ある伝統的な踊りなので、非常に興味深いですね。
運動や踊りが得意、本格的に学びたいという人は、フラダンス教室の体験レッスンで一度タヒチアンダンスをしてみてはいかがでしょうか。

【ダイエット編】タヒチアンダンスとフラダンスの違い

タヒチアンダンスもフラダンスも、ダイエット効果が期待できる踊りです。
けれども、タヒチアンダンスは動きが激しく、カロリー消費量も大きい踊りなので、気楽にダンスダイエットをしてみようという気持ちでは、つらいと感じてしまうでしょう。
一方でフラダンスは、ゆっくりとした楽曲と振り付けなので、運動が苦手な方でも高齢者の方でも取り組みやすい踊りです。
「楽しみながら、インナーマッスルを鍛えたい」「ダイエットを長続きさせたい」という、ダイエット長期戦タイプの方には、フラダンスをおすすめします。
また「全身の筋肉を徹底的に鍛えたい」「短期間でくびれを作りたい」など、短期ストイックタイプの方には、タヒチアンダンスをおすすめします。
踊りによって、ダイエットタイプの違いはありますが、どちらも確実にダイエットにつながります。「ダイエットは1日にしてならず!」ですから、趣味の1つとして楽しみながら、取り組まれてはいかがでしょうか。
【ダイエット編】タヒチアンダンスとフラダンスの違い

【始めやすさ編】タヒチアンダンスとフラダンスの違い

「踊りを始めてみたい」という初心者の方には、タヒチアンダンスとフラダンス、どちらが良いのでしょうか?
人それぞれの好みもあるでしょうが、やはりテレビや映画などで馴染みのある「フラダンス」をおすすめします。
その理由は、激しい動きがあまりなく、幅広い年齢で楽しめる踊りだからです。
中腰の状態で上半身をホールドしたまま、さまざま動きをしていくので、フラダンスも決して楽な踊りではありません。
けれども、衣装の可愛らしさや動きのスピードを判断材料にすれば、初心者の人はフラダンスの方が始めやすいでしょう。

今回は「タヒチアンダンスとフラダンスの違い」について、お話しました。
馴染み深いのはフラダンスでしょうが、タヒチアンダンスも迫力満点の魅力的な踊りなので、踊っても見ていても楽しめるはずです。さまざまな違いはありますが、元を辿れば同じです。歴史や起源、発祥の地をひも解いて、2つの踊りをもっと身近に感じてみてはいかがでしょうか。

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